薄毛や抜け毛が気になるのと同じように、フケや頭皮のかゆみが気になる人も多いのではないでしょうか。

私は一時期、抜け毛が気になりすぎて、毎月のようにシャンプーを変えていたことがあります。

今考えれば、そんなに短期間で効果が出るはずもないのに、育毛効果がありそうだと思うと試さずにいられなかったんですね。

ただ、中には自分の頭皮にあわないシャンプーもあって、(原因はシャンプーだけではないとは思いますが)フケが増えてしまい、特に濃い色のスーツを着て仕事をするときに気になってしまう時期もありました。

皮膚科の先生にも相談したことがあるのですが、やはりフケやかゆみの原因はシャンプーにもあるようで、自分にあったシャンプーを使って頭皮環境を正常に保つことが、とても大事なようです。

そこで今回は、私が実際に使ってよかったものを中心に、フケやかゆみが気になるときのシャンプー選びについて記事を書いていきます。

フケは頭皮から出る老廃物

フケは、なんとなく不衛生なのが原因で出るということはわかっている人も多いのですが、詳しく調べたことがある人はあまりいません。

ただし、不衛生だという認識に間違いはなく、頭皮から出る老廃物がフケの原因となっています。わかりやすくいうと、アカのようなもので、角質が頭皮から剥がれ落ちたものが、髪の毛に残ったり、肩に残ったりしています。

新陳代謝の繰り返すことによって、人間の皮膚は生まれ変わるのですが、そのサイクルはおよそ一ヶ月といわれています。このサイクルで生まれ変わるのは、頭皮も同じです。

つまり、肌が生まれ変わるタイミングで剥がれ落ちた角質が、フケになるということなのです。

頭皮の環境に乱れがなく、正常な状態であれば、毎日のシャンプーで頭皮の汚れは落とすことができます。そうであれば、フケが目立つようなことはありません。しかし、フケが目立つようだと、頭皮の環境が乱れているという証拠になります。

頭皮の環境が乱れると、新陳代謝が悪くなり、頭皮に汚れとして残った角質が大量に溢れ、剥がれ落ちてきます。こうなってしまうと、フケ症と呼ばれる症状で呼ばれるようになり、病院での診察が必要になります。

頭皮環境の対処は、早ければ早いほどいいので、常に頭皮環境を正常に保つように心がけましょう。

皮膚科医監修
頭皮環境で悩む方向けシャンプー
「カダソン薬用スカルプシャンプー」

マラセチア菌が痒みやフケの原因

頭皮には、かゆみやフケの原因となるマラセチア菌という菌が存在しています。

このマラセチア菌というのは、存在しているだけで悪い菌というわけではなく、通常な状態の頭皮では、細菌が外部から侵入してくるのを防ぎ、頭皮の環境を整えてくれる働きをしています。

ただし、頭皮の環境が悪くなると、そういうわけにもいきません。というのも、このマラセチア菌は、皮脂や汗など頭皮から分泌されるものを餌として生きているため、しっかりと頭を洗わない状態に続いてしまうと、すぐに繁殖してしまいます。

その結果、過剰にマラセチア菌が発生してしまい、フケの原因や頭皮のかゆみの原因になってしまうのです。逆にいうと、フケやかゆみは、しっかりと頭皮を洗って清潔にしていれば、防ぐことができるということでもありますので、最低でも1日に1回は頭をしっかりと洗うようにしましょう。

とはいえ、ただ頭を洗えばいいというわけではないのが、悩ましいところです。頭皮も、顔と同じようにしっかりとゴシゴシ洗いすぎてしまうと、皮脂の分泌量が増えてしまうので、かえってマラセチア菌を繁殖させてしまうことにつながってしまいます。

皮脂が足りなくなると、保湿ができなくなるため、もっと皮膚にうるおいを与えるために、皮脂の分泌量が増えるという仕組みになっているのです。

これは、皮膚の防衛機能のようなものなので、頭皮を清潔に保つためにしっかりと洗いつつも、皮脂を洗い落としすぎないということが大切になってきます。

頭皮を清潔に保とうとすると、どうしても洗浄力が高いシャンプーを使いたくなるのですが、このような皮脂の仕組みがあることを考えると、洗浄力だけを求めたシャンプーを使うというわけにもいかないですよね。

シャンプー選びで痒みやフケを抑えるコツ

シャンプーは選び方にコツがあります。コツさえ抑えれば、これまでに説明してきたような内容を網羅できますので、参考にしてみてください。

シャンプーの成分表を確認

シャンプーに限った話ではありませんが、成分表というのは、内容量が多いものから記載されています。たとえば、上記の画像を例にすると、一番最初に成分水と書いてあるため、このシャンプーで一番内容量が多いのは、水だということになります。

ただし、ほとんどのシャンプーは、配合されている成分の半分以上を水がしめているため、最初に水と書かれているはずです。そのため、フケやかゆみを抑えるための有効成分が、しっかりと配合されているかどうかを確認しましょう。

次の例を見てみましょう。「水」の次に表記されている「ラウレス硫酸Na」「ジステアリン酸グリコール」「コカミドプロピルベタイン」などど表記されていますが、これらの成分は、洗浄成分となります。

「フケかゆみに悩んでいる場合は、洗浄力が強すぎるシャンプーは使わないほうがよい」という話をしてきましたが、洗浄力を成分からチェックするためには、洗浄成分を知ることが欠かせません。

洗浄力が強い石油系洗浄成分が入ったシャンプーは注意が必要

シャンプーに使われる洗浄成分は大きく分けると

・石油系洗浄成分
・石けん系洗浄成分
・アミノ酸系洗浄成分
・PPT系洗浄成分

この4つに分類されます。

石油系洗浄成分

石油系洗浄成分は、ドン・キホーテやドラッグイレブンなどで売られているような安いシャンプーにはかならずといっていいほど原料として使われているもので、植物油や石油を化学合成してつくられています。当然、原料費も安いため、手軽に買えていいのですが、その分注意が必要です。

安いシャンプーを普段から愛用している人は、泡立ち良さに惹かれてつかっている場合が多いと思うのですが、この泡立ちこそが、洗浄力の強さを表しているのです。頭を洗ったあとは、さっぱりしていることとは思うのですが、それは、頭皮の皮脂を洗いすぎているということにもつながっているということを、覚えておきましょう。

石けん系洗浄成分

石けん系洗浄成分は、石けんが原料となっているのが大きな特徴です。石けんなので、頭皮に与える刺激はすくなく、洗浄力もそこまで低くはありません。ただし、洗ったあとに髪がきしんでしまったり、まとまりが悪くなったりしがちなので、ロングヘアーには適していないでしょう。ヘアカラーをしている場合も、髪質が固くなりがちなので、注意が必要です。

アミノ酸系洗浄成分

アミノ酸系洗浄成分は、わりと新しい成分で、石油系や石けん系の弱点を補いながら、頭皮環境を整えることができるため、大きな注目を集めている成分です。しっかりとまとまりつつも、きしまずに、ほどよい洗浄力を保っているというのが特徴です。

薬用アミノ酸シャンプー
「爽快柑」

PPT系洗浄成分

PPT系洗浄成分は、タンパク質を加水分解して得られるポリペプチド(PolyPepTide)を元に作られている洗浄成分で、特徴としては、泡立ちや洗浄力は弱い反面、皮膚や髪のタンパク質に似た成分なので毛髪補修効果があるとされています。

フケやかゆみに効果が期待できる成分

グリチルリチン酸2K(グリチルリチン酸ジカリウム)

グリチルリチン酸2は、頭皮の炎症を抑える作用があり、フケやかゆみなどを抑えて健やかな状態を保つことができる成分として、フケかゆみ用のシャンプーによく配合されています。

シャンプー以外にもニキビケア商品や敏感肌用化粧品にもよく使われていて、グリチルリチン酸2Kは甘草という植物の根から抽出される成分で、炎症をおさえる作用があるとされています。

フケ・かゆみ対策には、このような有効成分が入ったシャンプーを選ぶことも大切です。

グリチルリチン酸2K配合
mogans(モーガンズ)
「スキャルプケア
シャンプー」

ヒノキチオール

ヒノキチオールには、殺菌作用や抗菌作用、かゆみなどを抑える消炎作用などがあるといわれ、台湾ヒノキや青森産ヒバから抽出されます。こちらも先ほどのグリチルリチン酸2Kと同じように、フケかゆみ用のシャンプーにはよく使われる成分です。

ちなみに、「すこやか地肌シャンプー」は、シャンプー、トリートメント、コンディショナーが同時に行えるオールインワンタイプでありながら、グリチルリチン酸2Kもヒノキチオールも配合されていて、人気のシャンプーのひとつとなっています。

ミコナゾール硝酸塩

ミコナゾール硝酸塩配合
「コラージュフルフルネクストシャンプー」

そのほかにも、持田製薬の「コラージュフルフルネクストシャンプー」もフケの原因菌の増殖を抑える「ミコナゾール硝酸塩」を配合した、フケかゆみ用シャンプーの中では人気のある商品なので、ぜひチェックしてみてください。

おわりに

ここまで紹介してきた商品を、あらためて以下に表にしていますので、興味があるものがあれば、公式サイトや楽天市場で詳細をご確認ください。

カダソン薬用スカルプシャンプー公式サイト
すこやか地肌シャンプー楽天市場
薬用アミノ酸シャンプー「爽快柑」公式サイト
mogansスキャルプケアシャンプー公式サイト
コラージュフルフルネクストシャンプー公式サイト

ここまでの記事では、頭皮のフケ・かゆみに悩む場合のシャンプーの選び方などを紹介してきました。この記事がキッカケで、あなたにあった商品が見つかれば嬉しい限りです。